【フランス生活】ストラスブールで家を買うその2 お金の話

フランスに住む

2026年前半時点でのフランスの物件事情

私たちが物件を探していた2026年前半時点でのフランスの物件事情は以下のような感じでした。

  • 新築物件を購入する場合、無利子のローン制度あり(上限は収入などによって変わるようです)、またNotaire(公証人)費用は物件価格の3%
  • 中古物件の場合、地域(買い手が少ない地域)によっては新築物件購入と同様無利子のローン、Notaire費用が3%となるがストラスブールは対象外
  • 中古物件の場合、Notaireの費用は物件価格の8%。中古物件をリノベーションする場合、収入に応じたリノベーション助成金及び無利子ローン制度あり →詳細は別途まとめようと思います
  • フランスでの住宅ローンは固定金利がほとんど。金利は3~4%と過去数年に比べると高めの傾向→交渉によってかなり変わる

ここで出てくるNotaireというのは日本語にすると「公証人」となり、フランスでの物件購入の際には必ずこのNotaireを通します。Notaireは物件売買に関わる公的書類を作成するのに加え、物件購入の費用の送金の際は直接買い手から売り手に払うのではなく、一度買い手がNotaireの指定口座に送金した後、Notaireから売り手に送金する、という橋渡しのような役割を担います。

地震などの災害が少ないフランスでは中古物件でも良い状態を保っていることも多々あり、地域にも寄りますが年数が経っても物件の価値が下がらない(むしろ上がる)ことも多いので物件購入は投資、というような考え方もあります。中古の中でも60~80年代は材質が良くない(レオパパ曰く)そうで、むしろその前の年代の家の方が状態が良いなんてこともあるとか。それでも新築物件はやはり中古物件に比べると価格が高く、また何事も予定通りに行かないフランスでは工事が進まず入居時期が大幅に遅れるなんてこともよくあるようです(新築物件を購入した同僚の話より)。私たちは新築、中古にこだわらず探していましたが、新築だと入居がかなり先になるようなものばかりだったので結局中古物件を中心に見るようになりました。

融資を受ける銀行探し

物件確定前から動くのが吉

まだ購入物件が確定していない5月時点で3つほど銀行に行き、現時点での私たちの収入で借りられる上限やその場合の利子などについて情報収集をしました。どの銀行も10-14万€くらいまでなら問題なく借りられそうとのことでした。が、この話をうのみにしたら最後の最後で大変なことになりました😅詳細は後述参照。金利の利率はローンの期間によって変わるがこの時点ではだいたい3.1~3.5%くらいとのこと。

私たちの場合、貯金が15万€くらいあったので、銀行からの借入を合わせた予算は25-29万くらいかな、と言うように見当をつけることができました。

Compromis(仮契約)サイン後、Coutierにコンタクト

7月に物件を見つけた段階で不動産紹介のcoutierとやりとりが始まりました。Coutierとはいわゆるブローカーのことで、数ある銀行の中から私たちに一番合った銀行を探してくれます。同じ銀行でも、Coutierを通すと金利の利率が良くなったりすることもあります。Coutierが銀行を探す段階では料金は発生せず、Coutierを介して銀行融資を受ける場合、Coutierに報酬を払います。私たちの場合は借入額の1,5%(=1000€くらい)とのことでした。

準備した書類

Coutierに銀行探しを依頼するのと同時に自分たちでも銀行探しを続けました。その際に要求された書類は本当にありとあらゆる書類でしたが、基本的にレオがやり取りをしていて私は言われた書類を準備していただけだのでどの銀行にどんな書類を提出したのかの詳細はいまいち把握できていません😅ですが以下のような書類は求められるかと思います。

  • 身分証明書:パスポートなど
  • 給料に関わる書類:仕事の契約書や3か月以内のFiche de paie(給料明細書)など
  • 貯蓄に関わる書類:銀行の残高証明など
  • 納税証明書(avis d’imposition)
  • 婚姻証明書:結婚証明書、Livret de familleのコピーなど
  • 不動産会社提供の物件購入に関わる書類:サインしたCompromisなど

融資を受ける銀行決定

自分たちで3つの銀行から直接話を聞いたのですが、レオがなるべくエシカルな銀行を選びたい(軍事事業や石油事業に投資していない銀行など)という気持ちがあったのでCrédit coopératifと言う銀行と交渉を続けることに。Coutierを介した場合、ベストな利率は3,10%くらい、自分たちで直接やり取りしていたCrédit coopératifでもそれくらいだったので自分たちでやりとりした方が良さそうということになり、この時点でCoutierへは打ち切りの連絡を入れました。

7~8月はバカンス時期ということもあり、なかなかCrédit coopératifの担当者からの返信がなかったのですが、交渉の結果リノベーションでエネルギー指標(DPE= diagnostic de performance énergétique)を最低でも2段階上げる(リノベーションについてはまた別途まとめようと思います)ことを条件に、2,80%の利子で融資を受けられそうとのことに😊

手のひら返しで融資が流れる、その原因とは…?

9月の頭にCrédit coopératifから「こちらが借り入れの申請をし、それを受け付けた」というような内容のJustificatif(証明書)をもらえたのでこちらを不動産会社に共有。この書類の共有をもって購入が確定となり、私たちの場合はこの書類を遅くとも9月22日までに提出する必要があったのでその期限に間に合ってとりあえず一安心。ただ借入を確定するには然るべき書類にサインが必要なのに、そのサインをするための日時の連絡が全然来ない🤨

そんなわけで9月15日にレオが電話をしたところ、なんと「債務者が外国籍の場合、10年の滞在許可証かフランス国籍を持っていないと融資できない」と、寝耳に水な連絡が。え、それ今言う?この前Justificatifもくれたのに?🤨私は現在滞在許可証の申請更新中で10年はおろか、3か月のAttestation(証明書)しかない状況。仮に滞在許可証の更新が間に合っていたとしても初回の更新の場合はたいていの場合は2年の期限のものしかもらえません。そもそも9月22日までに融資先を見つけないといけないのでどうやっても間に合わないじゃん。と言うことで、レオの両親含めてどうするか相談。

17日の木曜日、私が一日休みの日にこっちからCrédit coopératifに出向いて担当者と直接会話。担当者はめっちゃ不親切で「うちでは融資できません」の一点張りだったのですが、こちらから

  • レオのママパパに保証人になってもらう
  • 家を担保に入れる
  • 私の代わりにレオの両親が債務者になる

の3つを提案したのですが前者2つはその銀行では受け付けていない、最後の1つなら可能かもしれないが、その場合は

  • あらゆる書類上に私の名前を残せないのでcompromisもレオ名義のみで作り直さないといけない
  • 私が債務者になれないので私が持っている分の頭金も私のからは払えない(じゃあレオの口座に送金すればいいのでは、と思ったのですがフランスの法律だとそれは贈与とみなされ税金がかかる)
  • ローン返済期間に入る保険料が高齢になるほど高くなる(=レオの両親が債務者になる場合保険がめちゃくちゃ高い)

とのこと。ちなみにレオ一人でローン組めないの?という質問に対しては現在の雇用形態が非正規のパートタイムなのでレオ1人で組めるローンの金額はかなり低くなってしまうと言う状況。

これらの話を聞いたのち、もう一つの銀行、Société Généraleへ。こちらは現時点でレオパパとレオが口座を持っている銀行で、8月に時点でも融資の相談に行ってやり取りをしていた銀行です。そちらで改めて私たちが融資を受けられるか確認してみたところ、確かに外国籍の人への融資はリスクとみなされるが、私たちのその他の状況を加味すればおそらく問題なくローンが組めそうとのことでした。ただ、金利が4,5%(8月時点では3,1%だった)とこの1か月ほどで急激に利子が上がってしまい、12年ローンにすると55,000€の借入に対して17,000€もの利子がつく計算に(保険や書類作成費用などを合わせると全部で21,000€ほどになる)。繰り越し返済もできますが、3年目からしかできず、手数料が2%かかるとのこと。

債務者が外国人かどうかくらい身分証明書のパスポートを受け取った時点で疑えよ、と言う感じですが、今の今まで話が出なかったのが多民族国家のフランスらしい😎。と言うわけで、フランスで融資を受ける銀行探しをする際は日本国籍であることがネックになるかどうか最初に確認することをお勧めします。

第3案:家族の力で乗り切ろう!

ここで第3の案が浮上。ずばり不足分をレオの両親が出し、私たちがレオの両親に返済するいわゆる親ローン!私たちの場合、物件購入の不足分は45,000€ほどとそこまで高額ではなく、リノベーション工事の助成金として30,000€ほど受け取れる見込みがあったので、かなり短期間で返済できそうということで、最終的に銀行を通すことなく物件購入する方向に。借用書のテンプレートを作って署名し、来年5~6月の確定申告の際にこちらを申告すれば法的にも問題ないとのこと(念のためNotaireのオフィスにも行って担当の人にも確認しました)。

数日間で状況が一変して落ち着かない日々を過ごしましたが、結果としては私たちにとってはとてもありがたい、ベストな選択になりました。なんならCrédit coopératifの感じ悪い担当者に感謝したいくらい😆というわけで、購入資金については無事目途が立ちました。

共通口座を作成する

前述の通り、フランスでは買い手から直接売り手に物件代を振り込むのではなく、Notaireの指定口座に購入資金を振り込みます。その際に私やレオの口座からそれぞれバラバラに送金するのではなく、1つの口座からまとめて送金するほうが良い(購入資金の出自を追いやすくするため)、とのことで現在レオが個人の口座を持っているSociété Généraleでレオと私の名義で共同口座を開設することにしました。レオの情報はもう銀行側が持っているので私の情報(滞在許可証、パスポート、口座明細書(Relevé de compte)など)を提出。9月24日に銀行で手続きを行いました。本来なら翌日にはできるところ、またここでも私の滞在許可証や出身地が引っ掛かり、現時点でのAttestationだけでなく過去のAttestationも全て提出し、合わせて婚姻関係の書類(L’acte de mariageやLivret de famille)も提出してやっと物件購入の1週間前の10月14日に口座ができました。

Xデー:Notaireの事務所でサインする

Notaireとやり取りし、物件購入書類へサインする日取りは10月21日11時に決定。その1週間前の10月14日にNotaireの方からやっと送金先の口座情報や購入の際にサインする契約書の詳細などが届きました。そこにはざっくり

  • 遅くとも購入日の3日前までに購入資金を送金してほしい
  • 銀行にL’attestation de provenance des fonds(購入資金の出自を証明する書類:貯蓄、贈与など)の作成依頼をし、それをNotaireに共有してほしい
  • 購入日から住宅保険の契約をしてほしい

旨記載されていました。購入日の1週間前に出す情報じゃない…。こういう情報はもっと早めに共有してほしかったところ。購入資金に関してはどうやっても3日前には間に合わないので前日にしか届かないと連絡したら結果的に前日でもOKでした。L’attestation de provenance des fondsについてはSociété Généraleに作成依頼をしたのですが、私たちは直前まで自分たちの購入資金を他銀行に置いていたのでSociété GénéraleのほうではこのL’attestation de provenance des fondsは作成できないとのことで購入資金の出自を証明する書類は提出できなかったのですが、こちらも結局提出せずにサインできました😆住宅保険に関しては、購入日より後の契約でも物件購入自体には問題ないのですが、フランスでは少しの期間でも無保険の期間がある物件はリスク物件とみなされ保険会社探しがものすごく難しくなるという事情があるようで、私たちも慌てて購入日前日に住宅保険の契約をしました。

そんなこんなで直前までドタバタでしたが、満を持して10月21日の11時にNotaireの事務所へ。その場にはNotaireの他に現時点での所有者の元ご夫婦と不動産会社の担当者のムッシューが来ていました。そんなわけで6人が一堂に会し、一緒に物件売買に必要な書類の内容に目を通し、書類の綴りミスなどを修正したり質問事項を確認したりしてから売り手買い手の双方が書類にサインして契約完了!その後家の鍵一式を受け取りました。こんな感じで手続き自体は1時間くらいで終わりました。家を見つけてから3か月半ほどで正式に家の持ち主になることができました。フランスでは平均的な取引期間だったかと思います。

翌日改めて家を訪れたところ、不動産会社の人がサプライズでクレモン(アルザス産の発砲ワイン)とお手紙を置いておいてくれました😍クレモンはなんと1,5ℓの大瓶サイズ。粋な計らいに感謝です😊

まとめ

外国人(しかも長期の滞在許可証がない)がフランスで家を買うのはやっぱりなかなかチャレンジでした。特に今は銀行がなかなか融資をしてくれない&金利が高いという事情もあり、フランス人の人でも物件を買うのが難しい状況だと聞きます。今回はいろいろな縁やタイミングで無事物件購入まで進めることができてとりあえずホッとしています😊物件購入にまつわるハイライトとしては

  • 銀行からの融資を受ける際は日本人であることがどれほどネックになり得るか早い段階で確認する
  • 物件購入の書類にサインする前に住宅保険の契約をする

です😊さて、物件購入が完了した今考えるはリノベーション工事です。こちらもまたブログにまとめようと思います😊

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