今日は3回目のOFIIの市民講座(formation civique)を受けてきました。会場や出席メンバーは前回と同じでした。2回目の様子はこちら→OFIIの市民講座(formation civique)2日目 inストラスブール
講義内容
今回の内容は以下のような感じでした。
- Assistant de vie aux familles の職業について:こちらはヘルパーさんのようにお年寄りや子供、病気の人の身の回りの世話をする職業です。フランス語の授業込みで668時間の研修を受けると資格が取れます。フランス語レベルがあまり低くなくても就業可能とのことで、来週の講座の際に担当の人が来て詳細を説明してくれるそうです。
- フランスの歴史について
- フランスの文化について
- 健康について
- 親になること、子の権利
フランスの歴史について
フランスの歴史、以下は個人的なハイライトです😁
フランスはヨーロッパの一国。ヨーロッパは常に戦場だった歴史があり、せめぎあいの中で領土が確立していきました。
かつてはGalliaかと呼ばれていたフランスが「France」になった理由
9世紀までフランスを含めたドイツやイタリアなどの全域をFranciaと呼んでいたのが3つの国に分離し(843年)、西側をFranciaと呼び続けたことから転じて「France」となりました。
フランスの英雄ジャンヌ・ダルクについて
13歳で神の声を聞き、16歳でイギリス軍によって陥落寸前だったオルレアンを救います。ジャンヌ・ダルクのおかげでイギリスとの戦いに勝利したシャルル7世は、ランスで戴冠式を経て正式なフランスの国王と公認され、フランスを統一しました。
フランス語を公用語と定めたのは1539年のことです。
ナポレオンについて
以下ナポレオンにまつわるあれこれです。
- 多くの戦争をした
- 奴隷制を普及させた
- 学校制度(バカロレアなど)の整備をした
- ナポレオン体制崩壊後は王政復古となる→今存在する制度は第3共和制由来のもの(無償教育、政党、働き方など)
アルザス地方の歴史について
1870年 ドイツがアルザス・ロレーヌ地方を占領
1918年 フランスへ返還
第二次世界大戦中 1940年パリ陥落
アルザス・ロレーヌ地方は再びドイツの占領地に
1944年 解放
1945年 現在の社会保障制度の整備(年金、医療保険など)。ドイツ領だった歴史を持つアルザス、ロレーヌ、モゼル地方ではより市民に寛容な社会保障制度を引き続き採用しています(祝日が他の地域より多い、健康保険が90%社会保障負担など)
第4共和政と第5共和政の違いは?
第4共和政は短期間に複数の政権が入れ替わり立ち代わり統治する不安定な状態
第5共和政は大統領がより強い権限を持つ
フランスで同性結婚が許可されたのは2013年
フランスと移民
フランスの移民と言うとイスラム系、アフリカ系の人をイメージしがちですが、彼らが移民としてフランスに来るようになったのは第二次世界大戦後のこと。そのはるか前19世紀に、まずイタリア人が労働のために来仏し、次いでベルギー人、スイス人、スペイン人、ポルトガル人、アルメニア人、ポーランド人(1930年代)が来仏してきた歴史があります。
フランスの文化について
- 地方のお祭り
- 音楽、作家、映画、自然、建造物
などについて紹介がありました。
健康について
以下ちょっと当たり前かもしれないですが、フランスにおける権利、義務、成約についてです。
- 自分の身体は自分のもの→いかなる暴力も禁止
- 結婚する自由、しない自由→結婚しなくても共に住み、家庭を築くことはできる
- 強制結婚は禁止
- 暴力を通報しない、看過するのも罪に問われる
親になること
中絶の権利について
フランスでは14週まで中絶手術を受けられます。これはすべての女性の権利として保障されています。7週まで:薬での中絶
14週まで:手術による中絶
なおいずれの場合も100%保険が適用され無料で治療を受けられます。
子供の権利
フランスにおける子供の権利には以下のようなものがあります。
- 経済的に満ち足りた環境(労働の強制などがない)
- 政治的思想の自由
- 医療、栄養へのアクセス
- 教育
またフランスにはVACAFと呼ばれる子供がいる家庭向けの旅行費用補助制度があります。CAFのページで申請可能です。親の収入による子供の体験格差是正の制度があるのは素晴らしいですね😊
Contrat d’engagement à respecter les principes de la République について
Contrat d’engagement à respecter les principes de la Républiqueと言うのはVISAの更新の際に提出する必要がある宣誓書です。該当のページからダウンロードしてサインできます。
CMNの無料入場券
外国人がフランス文化を学ぶ場を提供すると言う目的でCMN(Centre des monuments nationaux =フランス文化財センター)に登録されている建造物の2名分無料入場券をくれました!有効期限は講座参加日から1年間とのこと。登録されている文化財はこちらから探せます。有名どころだとパリのサクレ・クールなどが登録されています。

まとめ
今日は歴史にかかわる話題が多めの一日でした。途中ちょっと聞き流してしまったところもありますが😅、「ああこれ学校で習ったなぁ~」と遠い記憶を引っ張り出してちょっと懐かしい気持ちになりました。アルザス地方に関して言えば、戦争の中でドイツ領になったりフランス領になったりした歴史があるのは知っていたものの、割と近代になってから約50年間もドイツ領だったと知ってちょっとびっくりしました。地名や食文化、言語にドイツの影響が今も濃く残っているのも納得です。
講座後のお散歩

この一週間はとてもいい天気で自転車が気持ちいい😊

運河に映る建物はストラスブール地域で一番大きいMédiathèque(図書館のような施設)、 André Malrauxです。

本と雑貨のお店で見つけた日本製のメモ帳。

がっつり日本語。これじゃ製品の良さが伝わらないよ…😅Google翻訳があるからいいのか…な?

遠くにストラスブール大聖堂が見えます。

と言うわけでMédiathèque André Malrauxへ。

メディアテックの前にはいい感じの休憩スポットがあります。

近くで見ると意外と水が澄んでてきれいです。

メディアテックからも大聖堂が見えました。
市民講座も残すところ1回になりました。最後まで色々学ぼうと思います😊
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