【体験レポ】OFIIの招集 2025年inストラスブール 

フランスに住む

convocation(招集)が届く

配偶者ビザで渡仏した場合、とあるタイミングでOFII(オフィ= l’Office Français de l’Immigration et de l’Intégration)と呼ばれる移民局から招集(convocation)がかかります。

私の場合、9月上旬にフランスに着いてからとんと音沙汰がなく、毎日ポストを覗いてはさては忘れられてる…?と不安になる日々だったのですが、1月30日に突然メールで招集が届きました(郵送で招集がかかるかと思っていましたがメールの場合もあるようです)。招集日は2月6日の13時~16時。1週間後に来いと言いながら基本日程の調整不可と言う横暴っぷり😮もうちょい余裕持って通知してほしい😅普通に仕事が入ってたので仕事のシフトを変えてもらいました。

招集日のプログラム

招集日の実施項目は以下の通りです(招集メールの添付書類より抜粋)

  • CIR(Contrat d’Intégration républicaine)へのサイン
  • フランス語能力確認テスト
  • メディカルチェック
  • 個人面談(OFIIが必要な支援を提供するために現在の状況を確認することが目的)

持ち物

  • 招集メールの添付書類2部を印刷したもの
  • 身分証明書(パスポート、滞在許可証など)
  • フランスもしくは海外でフランスの中等教育を3年以上受けた、もしくはフランスで大学以上の高等教育を1年以上受けたことがある場合はそれらを証明する書類
  • フランス語能力を証明する書類(DELF・DALF、TCFなど):原本と念のためスキャンデータかコピー
  • 眼鏡(視力検査用)
  • あればcarnet de vaccination(ワクチン手帳)、日本でのワクチン接種記録(母子手帳のワクチンページの写真などを撮って確認しておくと良いです)
  • 母子手帳(該当する場合)

ちなみにメディカルチェックのために朝食や昼食を抜く必要はないです。

招集当日

会場に行く

私は10分前くらいにストラスブールのOFIIに到着。

中に入るとすでに何人かが列を作って待っていました。ここで係の人にconvocationやパスポートを見せました。13時になると一人一人手荷物チェックと金属探知機でのチェックがありました。この時職場から直接来てカッターがバッグの中に入っていて没収かな…と思ったのですがすんなり入れちゃいました😅まぁOFIIで事件起こしても損するのは外国人の方だしな…(笑)

受付をする

受付の前に椅子が何個か設置されていて先着順で受付します。この時にもconvocationとパスポートを見せました。受付の人に「何かフランス語のテストの証明ありますか?」と聞かれてDELFの結果を提出したところ、フランス語の試験が免除になりました(DELFの結果はその場で受付の人がコピーを取り、原本はその場で返却されました)。受付でCIRのサンプルをもらってフランス語能力確認テストの部屋へ案内されました。CIRのサンプルは私はフランス語版をもらいましたがいろんな言語で用意されているみたいです。ちなみに施設内にトイレ、給水所、子供のための遊び場スペースがありました。

フランス語能力確認テストを受ける(今回は免除)

案内された部屋で待ってる時に問題なければ答えてください~と言われて渡されたメンタルヘルスに関わるアンケートです。日本語で用意してくれました😊答えたくない場合は無回答でもOKです。

室内はこんな感じで学校の教室みたい。今回の招集では10人くらい招集されてました。

海外であるあるの小さい机が付いた椅子。ここでフランス語能力確認テストのための出席確認をしたのですが、私はDELFの結果を提出したのでこの出席確認の後テストなしですぐにCIRの署名のため別室に移動しました。フランス語テストを受ける場合は20分の筆記と担当官との会話テストがあるようです。テスト結果がA1(CECRLというヨーロッパで採用されている言語能力を示す指標の最低基準)に満たないと判断された場合はフランス語学校の受講が必須となります。A1~B1の場合はフランス語講座への参加は任意とのことです。

CIRへの署名、個人面談、市民講座の日程調整

担当の女性の方の書斎に案内され、まずはCIR(Contrat d’Intégration républicaine)にサインしました。この書類はフランス政府が外国人に対して保証する内容(フランス語クラスやフランス市民講座の提供など)と外国人の義務(フランス社会の原理の尊重、必須の講座への参加など)についてが記載されています。こちらの書類にサインした後、そのまま個人面談に入りました。聞かれたこととしては

  • 個人情報の確認(間違いがないか)
  • 大学での専攻は何?→学位の有効化の方法を教えてくれた
  • 日本でどんな仕事をしていた?
  • 今フランスで仕事している?
  • 運転免許は持ってる?→フランスの免許に書き換える流れを教えてくれた

と言うような感じ。プレッシャーをかけてくるようなことはなく和やかな雰囲気の中手続きが進みました。また面談の中でフランス語講座への参加免除の証明書(Attestation de dispense de formation linguistique Contrat d’Intégration républicaine)も渡されました。今後の流れとして、今回の招集とは別で4日間の受講必須の市民講座(formation civique)があり、こちらの日程調整も行いました。

  • この講座はフランスの社会制度や文化などを学び、外国人のフランス社会への統合をサポートするために開講されます
  • 8時半~16時半くらいの時間×4日間
  • 毎週決まった曜日に受講する(月曜日~土曜日の中で曜日を決める)
  • 1~3回目までは面談の中で日程を決定し、4回目については2回目の講座の際に確定する

私は直近のシフトで木曜日が休みだったのでとりあえず木曜日で3回目まで日程を確定しました。ちなみにこの市民講座の受講猶予は1年間とのことで、直近で予定が立て込んでいる場合は時間をおいて受講することも可能です。ただ結局は受講が必要なので早めの受講が推奨されています。

メディカルチェック

まずは看護師さんによるメディカルチェックがありました。項目としては

  • 身長、体重測定:靴履いたまま、服着たままのとってもおおらかな測定😆絶対そんなに重くないけど服の重さ2㎏も引いてくれました…(笑)
  • 血圧測定
  • 血液検査:指先を針で刺して採決する方式でした。任意で感染症のチェックもできるとのことだったので検査してもらい、すぐに結果が出ていずれも陰性でした。
  • 視力測定:アルファベットを読み上げていく方式でした。

場所によってはレントゲン検査もあるようですがストラスブールの場合はありませんでした。この場で先ほど答えたメンタルヘルスに関するアンケートが回収されました。

看護師さんのメディカルチェック後、医師との面談がありました。ストラスブールは陽気な女医さんでした。聞かれたこととしては

  • ワクチン接種歴:大人の場合は事細かに聞かれるのではなく、基本的にざっくり把握できればOKのようです。私は最近破傷風のワクチンを打ったのでその記録を見せて、「B型肝炎のワクチン受けた?」と聞かれて「はい、受けました」と答えておしまい、という感じでした。
  • 持病はあるか?身内でガンや糖尿病になった人はいるか?
  • 何か健康について気がかりなことは?
  • 悩んでることはない?
  • フランスで友達はいる?:外国人は言語や職歴上不利な立場に置かれたり家にこもりがちで孤立したりする事例が多いのでDV被害やメンタルヘルスの健康を抱えやすく、かつそれが周りに見えにくいと言う特徴から、OFIIでのメディカルチェックの際にこれらの問題がないかをチェックするため、身内以外に周りに相談できる人がいるかの質問をするとのことです。

問診の後、certificat de controle médical(メディカルチェック証明書)を受け取り一連のプログラム終了。フランス語能力確認テストが免除されたので14時半前に解放されました。

保存必須:受け取った書類

今回の招集で受け取った書類は以下の通りです。

  • サイン済みのCIR(Contrat d’Intégration républicaine)
  • Attestation de dispense de formation linguistique Contrat d’Intégration républicaine(フランス語講座への参加免除の証明書)
  • certificat de controle médical(メディカルチェック証明書)
  • (後日)市民講座(formation civique)受講証明書→4回の講座参加後に渡されます

いずれの書類もビザの更新の時に必要となるので大事に保管する必要があります。ビザの更新はOFIIではなく、各コミューンの県庁(Préfecture)が担当となるのですが、上記の書類のコピーの提出を求められるとのことです。ちなみにビザの更新はビザの有効期限の3か月前から申請可能とのことです。なお、初回のビザの更新前に住所変更があった場合はOFIIに連絡する必要があります(初回のビザはOFIIの管轄のよう)。 

まとめ

やっと個人的3大めんどくさいけど重要手続きの一つ、OFIIでの手続きが完了しました(まだ市民講座はこれからですが)。OFIIは基本あんまり評判が良くなく、冷たい対応をされたらいやだなぁなんて思っていたのですが、全くそんなことはなく、職員さんは皆さんとっても親切でした。またメディカルチェックの問診にもあったように外国人が抱えやすい問題について気を配ったり、メンタルヘルスのアンケートも答えたくなかったら答えなくていいと念押ししてくれたりと、常にこちらの立場や意見を尊重してくれていました。そんなわけで個人的にはOFIIは外国人を選別したり排除する組織ではなく、外国人のフランス社会への適応をサポートする組織だと感じました。必要書類を忘れずに用意し、時間に間に合うようにいけば特に何も怖がる必要はないと思います😊この体験談がどなたかのお役に立てばうれしいです!

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