フランスに来たらなるべく早くやりたい手続きの一つ、carte vitaleの申請から取得までについてのまとめになります。
Carte vitaleとは
carte vitaleとは日本の保険証のようなカードで、このカードにはnuméro de sécurité social(社会保障番号)が記載されています。sécurité sociale(セキュリテ ソシアル)とはフランスの社会保障のことで、1つの番号が医療保険、失業保険、年金、住宅手当などの社会保障全てと結びついている大事な個人情報になります。つまり、sécurité socialeの番号を手に入れることがフランス社会への参入の第一歩とも言えます。※ちなみにこちらの手続きはフランス移住者向けのものなので日本の海外保険に加入してくる留学生やワーキングホリデーの場合は手続き不要です。

carte vitaleはこんな感じの緑色のカードです。
提出書類
フランスは人によって言うことが違うので😥、これが正解と言う訳では無いのですがとりあえず必要と言われる可能性が高い書類のリストを作りました。
- 申請書:ダウンロードして印刷し記入します。用紙は以下のサイトからダウンロードできます。
Demander l’ouverture des droits à l’Assurance maladie
- 住居証明書:3ヶ月以内の家賃や光熱費の請求書など
- 身分証明書のコピー:私はパスポートとVISAのページのコピーを提出しました
- Acte de naissance:=出生証明書 戸籍謄本の翻訳でOK。大使館や領事館でも作成してくれますが、場合によってはフランス政府公認翻訳家の翻訳が必要なよう。事前に日本で戸籍謄本を取得し、外務省へアポスティーユを付けてもらう申請をします。※原本、翻訳両方提出します
- RIBのコピー:フランスの銀行の口座番号が書かれた紙のことで銀行のサイトでPDFをダウンロードできます
- 長期滞在VISAの有効化(validation)証明のコピー:追加で提出しろと言われた書類 →こちらについての詳細は【フランス】配偶者VISAの有効化手続き(2024年9月)の記事を参照ください
私の場合は下記のように対応しました
- 住居証明書:自分名義のものがない
→レオパパにattestation de l’hébergementを一筆書いてもらったもの+レオパパの身分証明書のコピー+レオパパ名義の電気代の請求書のコピーを提出しました
- 結婚証明書(certificat de mariage):マストではなかったけどあったから入れてみた
- 私は留学中に住居手当を申請したことがあり、問い合わせた結果その際に付与されたnuméro de sécurité socialeが今でもフランス行政側のデータが残っているらしい、と言うことが判明しました。ところが当時はnuméro de sécurité socialeがそんなに大事なものだと言う認識がなかったので、自分の番号をどこにもメモしていない…😅しかも当時は番号の発行だけで特に保険証のようなものは受け取りませんでした。ただ行政側は私の過去の番号を検索できるらしいので、Acte de naissanceの代わりに「私はいついつnuméro de sécurité socialeを申請しました」と言うようなattestation(宣誓書)を一筆書きました
他は上記のリストと同じです。
書類提出からcarte vitale受け取りまで
今回は時系列でまとめてみます。
9月20日頃
書類を全部封筒に入れてストラスブール市内のCPAM(Caisse Primaire d’Assurance Maladie)のオフィス備え付けのポストに直接投函して提出(郵送で提出も可能です)。
10月18日頃
提出から1ヶ月後くらいに手紙が届きました。それによると
- フランスの滞在許可証のコピー
- 長期滞在VISAの有効化証明のコピー(フランス到着後にVISAをオンラインで有効化するともらえる「VALIDATION_VLS-TS_~」と言うタイトルの書類です)→こちらについてはまた別途まとめようと思います。
を送れとのことでした。VISAのコピーはもう提出したんだけど…と思いながらこれらの書類をすぐ(10月20日頃)またオフィスのポストに直接投函する形で提出。
11月11日頃
3週間くらい経っても音沙汰がなく、レオが自分の手続き関係で電話したついでに私の申請状況も聞いてくれたのですが、その際はまだ追加の書類が未受領のステータスとのこと。いやいや直接ポスト投函したから絶対届いてるって😑でもこの時点では特にできることがなかったので進捗なし。
12月4日
レオが前回質問した手続き関係のほうも進捗がなかったのでまたCPAM(Caisse Primaire d’Assurance Maladie)へ電話。改めて進捗を聞いてみると私の健康保険の口座自体は11月13日に作成されていて、今日から8-10日以内にcarte vitaleの申請をするための手続き書類が自宅に届き、それを記入して別の町にあるカードの作成会社宛に送付し、それが終わったら晴れてcarte viraleが入手出来るようです。もう3週間近く前に口座できてるんかい😑今までなんの連絡もなかったけど。例の大事なnuméro de sécurité socialeはcarte vitaleを受け取るまで分からないようです。numéro de sécurité socialeは就職先が決まったら会社にも提出する必要があるので一刻も早く欲しいんだけどな…。なお現時点でも口座自体はできているので医療保険などはちゃんと適応されるそうです(一旦全額支払いで後日carte vitaleを入手したら返金手続きができる)。ただレオが5月に1回carte vitaleを再アクティベートする前にお医者さんに行った際の払い戻しがまだ終わってない(CPAMによると7月の時点で払い戻しされたことになってるみたいだけどレオの銀行口座に払い戻しされてない😮)から、なるべく現時点での医療機関受診は避けたいところ。
12月11日
健康保険から私宛に手紙が届いたので「ついに来た〜」と思って開けてみたら子宮頸がんの無料検査の案内でした😅でもこの案内に社会保障番号が載ってました✨社会保障番号は13桁(おしりにあと2桁番号があるけど手続きに応じて使ったり使わなかったりみたいです)の数字です。どうやらほんとにちゃんと口座はできてるっぽい。でもまだcarte vitaleの案内は相変わらず音沙汰無し。しかもこのガン検診の案内も日付は2週間前のもの😐フランスの行政システムほんとどうなってるんだか…。
12月18日
ようやくcarte vitaleの申請案内が郵送で届きました。

- 身分証明書のカラーのコピー(私はパスポートのコピーを提出しました)
- 証明写真(35mm×45mmの白背景のもの)→同封されていた書類に貼り付ける
の2点を同封されていた封筒に入れて投函します。日本の場合と異なり切手は自腹なので郵便局で購入しました。
1月14日
ようやくcarte vitaleが届きました~!

2週間前にはできてるよ😑もっと早くほしかった~。とにかくいろんなことが不確かなフランスにおいて(笑)、無事取得できてよかったです。carte vitaleがあると医療保険のアプリ「ameli」を使うことができます。HPはこちら
またnuméro de sécurité socialeがあれば住宅手当や生活保護手当などの申請もできます。
まとめ
やっとひとつ、めんどくさい(笑)重要な手続きが完結しました。かかった期間は4か月弱!さすがフランス、期待を裏切りません😅carte vitaleがあれば医療機関を受診した際にも保険料がすぐ負担されるし、numéro de sécurité socialeがあればもろもろの社会保障が受けられます。と言うわけでとりあえずフランス生活の基礎の基礎が整えられて一安心です。残るは個人的3大めんどくさい重要手続きの2つ、配偶者VISAについての手続きとフランスの運転免許証への書き換えです(これらも別途まとめようと思います。)。この記事でフランスの行政手続きのスピード感をお伝えできたかな、と思うので、carte vitaleの申請はなるべく早く着手することをお勧めします😊