フランスで就活 ~フランスのハローワーク ‘France Travail’~

フランスに住む

フランスに移住し、就職活動をする際に利用できるフランスの就職支援制度についてご紹介します。

フランスのハローワークは「France Travail」と呼ばれています。外国人でも労働可能な滞在許可証があれば登録可能です。下記がFrance Travailのサイトです。

Accueil France Travail

France Travailのサービスを受けるにはまず登録をする必要があります。登録は左から三つ目の万年筆のアイコン「M’inscrire, me réinscrire (demander d’emploi) =登録する、再登録する(求職する)」をクリックし登録します。登録後、必須のキャリアアドバイザーとの初回面談の予約を取ります。

私の場合、2024年10月4日に登録をして、初回面談の予約が取れたのは10月24日でした。予約の取りやすさはキャリアアドバイザーの方の都合にも依りそうです。

France Travailに登録するとできること

France Travailに登録すると下記のようなサービスを利用できます。

  • 就職活動:France Travailのサイト上にも求人情報が掲載されていて、履歴書を登録してこれらの求人に応募することができます。またキャリアアドバイザーの方からこれらの求人に代理で応募してくれたり、こちらの希望に沿った求人を探してくれたりと言ったサポートも受けられます。
  • 助成金の申請:フランスには失業保険だけでなく、会社設立のための助成金、職業訓練(formation)を受けるための助成金などもあります。しかもこれらがけっこう手厚い…!ただ現状外国人はフランスに何年か住む、あるいは働かないとこの権利は発生しません。
  • 職業訓練:今の仕事とは別の分野で働きたい、今の仕事をレベルアップさせたい、そんな時にフランスでは職業訓練(formation)を受けることができます。通常は有料の講習でも、フランスではその講習費用や職業訓練中の生活費を保障してくれるような制度があり、職業訓練を受けるハードルは低めです。France Travailのサイト上では職業訓練に関する情報収集や登録ができます。
  • 会社設立:自分自身の会社を立ち上げる際の情報収集や助成金の申請ができます。

このように、「働くこと」に関わる様々なサービスを受けることができます。フランス語能力に不安がある場合は、必要に応じてフランス語を習得するための講座やサービスなどに関する情報もくれます。

実際に利用してみて

私は2024年の10月からFrance Travailに主に就職目的で登録し、就職活動をしてきました。私が利用したサービスをまとめると以下のようになります。

  • キャリアアドバイザーの方との面談:初回面談はFrance Travailの施設へ行き、対面で1時間ほど、自分のフランスでの滞在状況や希望職種などについてお話ししました。その後は基本的にFrance Travailのサイトやアプリを通じてメッセージでやりとりし、2回ほど15分ほどの短い電話ミーティングもしました。ちなみにメッセージは営業日二日以内には必ず返信があると言う、フランスで他にないくらいのスピード感で対応してくれます😆フランスでの就活一年生の私にとって、プロの方のアドバイスを聞けるのはありがたかったです。なかなか思うように仕事が見つからなくて…と言う話をしたら「あなたに問題があるんじゃなくて、今フランス全体として就職が難しいから諦めないで続けて!」と言うようにたくさん励ましてくれました。
  • France Travailがオーガナイズする講習やイベントへの参加:France Travailは日々たくさんの就活や職業訓練などに関わる説明会やイベントを開催していて、私もキャリアアドバイザーの方に勧められていくつか参加しました。例えば
    • キャリアアドバイザーやソーシャルワーカーになりたい人向けの職業訓練に関する説明会
    • 効果的なCVの書き方講座
    • Job Dating:日本でもある就活フェスみたいな感じの企業が各々のブースを設けていて求職者が履歴書を持って直接企業の採用担当者と話せるようなイベント(こちらはまた別記事で書こうと思います)

イベントや講習会情報は自分でも以下のページから検索、参加登録ができます。

Emploi, formation, reconversion à chaque besoin, une solution !

  • France Travail上に掲載されている求人情報への応募:一般的な求人サイトのようにFrance Travailのサイト上でも条件をかけて求人を探せます。私もいくつか応募したのですが、数で言うとフランス版Indeed上での応募がメインで、France Travailもちょこちょこいい求人がないか見ていた感じです。
  • candidature spontanéeを提出する企業探し:フランスでは求人を出していない企業や店舗に直接履歴書(と志望動機書)を提出する「candidature spontanée」と言う就活方法があります。またもう少し詳細を書こうと思いますが、私はオーガニックスーパーマーケットにこのcandidature spontanéeを提出しました(返事はありませんが…😅)。このcandidature spontanéeが就職につながるケースも結構あるらしく、France Travailのサイト上ではcandidature spontanéeの提出先を探すために、まずどんな企業があるかを以下のページでリサーチすることができます。

2 millions d’entreprises attendent votre candidature spontanée.

と、こんな感じでFrance Travailのサービスを利用してきました。最終的にFrance Travailのサービスのおかげで一旦就職先が見つかったので結果としてはFrance Travailを利用して良かったなと思いますが、実際のところ、France Travailに登録しただけで自然と仕事が見つかる可能性は低いです。特に外国人の場合、一定期間フランスに住む、働く経験がないと失業手当のような経済的支援は何もないのでこちらがどれだけの期間無職だろうがFrance Travail的には何の問題もない、と言うわけで基本放っておかれます。キャリアアドバイザーの方との面談もこちらから予約を取らない限り設定されません。なので結局のところ、「就職するぞ!」と言う強い意志を持ち(笑)、France Travailのサービスをうまく活用していくのがポイントになります。就職先が見つかった今、一旦はFrance Travailから卒業ですが、またこの先フランスに住んでいく中できっとどこかでまたお世話になるタイミングがあるのかななんて思っています。その時には今回利用したもの以外のサービスも利用するかもしれないので、そうなったらまた続編を書こうと思います😊

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